フタ型 ソフトスーツケースの勧め

海外で会う日本人の特徴のひとつが、「ハードタイプのスーツケースを使ってる」ことです。

ハードタイプとはこういうのですね。いわゆる両開きです。
最近は中国人でも(日本人の真似して?)このタイプを使う人が増えてます。

おしゃれ系の人に人気のリモワもハードタイプの両開き。


一方のソフトタイプとは、下記のように、長方形の箱にフタがついる形のものです。フタ側もポケット収納はできますが、メインの収納には使いません。


(以前使っていたスーツケース。左がイタリアの BRICS 、右はキプリング製品 いずれも 2輪タイプ)


小型のキャリーケースなら日本にもソフトタイプがたくさんあります。

でも飛行機で預ける大きなタイプ=いわゆる「スーツケース」となると、日本人の大半がハードで両開きの商品を使ってます。

でも次に海外(特に、日本人の真似をしてるアジア人の少ない地域=欧米、中東、アフリカなど)に行った時、他国の人のスーツケースをよく見てください。

実は、日本(&日本人に憧れてるアジア人)以外には、ソフトタイプ・フタ型のほうがメジャーなんです。

私も過去 10個近く買い替えたスーツケースのうち、ハードタイプは最初に買った一個だけで、その後はずっとソフトタイプを買ってます。

なぜソフトタイプ・フタ型を愛用しているかというと・・・

圧倒的に使いやすいからです。


まず第一に、

開けた時に必要になる床面積が、両開きタイプの半分!

ホテルの部屋は狭いことも多いし、ふたりで旅行すれば一部屋にふたつのスーツケースが持ち込まれます。

なのに両開きのハードケースは開くと倍の大きさになり、床を大きく塞いで、ただでさえ狭い部屋をより狭くしてしまう。

そもそも出発前に自宅でパッキングする時だって、やたらと場所をとりますよね?

一方、フタ型の場合は、壁にフタを立てかければいいので、必要な床面積はスーツケース自体の大きさだけです。=両開きの半分の面積しか占有しません。

また、ホテルにある“スーツケース置き場”(組み立て式のラック or 入り口脇の作り付けの台)に関しても、両開きのスーツケースだと開けたまま乗せられない場合が多い。

このため床の上に直接に置く人が多く、しゃがんで出し入れする必要がでてきます。

フタ型タイプならスーツケース台の上でも無理なく出し入れでき、腰もラクだし、しゃがみ込むより遙かにスマートです。


しかも、

フタ型のほうが、パッキングがラク!

あたりまえですよね。

深さが倍あるから大きなものも入れやすいし、フタ型ってつまりはハコなので、上から放り込み、最後にフタをして終わりです。


ちょっと考えてみてください。

スーツケース以外の収納で、あんな面倒な方法で収納するものは世の中に存在しないでしょ?

弁当箱にしろ、食器や文具や靴、そして洋服の収納にしても、両開きタイプの収納具なんて見たことあります??

両方に入れて閉じて併せるなんて、ものすごい不自然な収納方法なんです。

フタ型は閉めるのもめっちゃラク

旅の同行者が、床に広げた両開きのハードのスーツケースの片側(=めっちゃ重い)を、「よっこらしょ!」と持ち上げ、苦労しながら閉めているのを見ると、

「いったいなんで、こんな使いにくいものが売られてるの?」って思います。

足を踏ん張って片側を持ち上げるのはみっともいい格好ではないし、指を挟むと痛いし、腰の悪い人や高齢者には負担も大きいです。

動かす側にいれたモノは、その時点で片側にズレたりもするし、一度閉めてから、入れ忘れたモノが見つかった時の大変さには涙がこぼれます。

閉めるのが面倒なため、連泊の際“ついつい面倒くさくて”開けっ放しにする人が増え、盗難の元になったりもします。

外側ポケットが超便利!

ソフトタイプのスーツケースには、外側にファスナーポケットが付いているものが多く、パッキングが終わって鍵を閉めた後でも、

傘、雑誌や(小さくたためるユニクロの)ダウンなど、ちょっとしたものをさっと収納できます。

帰国時の空港で、両開きのスーツケースを床に広げて最後のパッキングをやってる人もいますが、ああいう苦労とも無縁です。

空港行きのバスに乗る前後に、手荷物の中から不要なもの (=その日の観光に使っていた傘とかガイドブックなど)をチェックイン前に手間なくスーツケースに移せる。

ほんとーに便利です。

強度も問題ありません

ソフトケースの場合、心配なのは強度だと思いますが、あまり関係ないです。

いくつものスーツケースを使い尽くした私の経験では、スーツケースが壊れるのは、
・車輪
・持ち手(伸縮するところ)
・鍵や閉める部分の部品
が大半です。


長く使っていると、ハードタイプは凹むし、ソフトタイプは表面(の生地)が破れます。ですが、いずれも穴が開くほど(=中身がでてしまうほど)壊れることはありません。

てか、その前に車輪や持ち手など、別の部分が壊れて使えなくなるんです。だから頑丈さのために「ハードでなければ」と考える必要はありません。

もちろんソフトタイプでも、相当の豪雨でも中身が濡れたりはしません(スーツケース自体は濡れて水を含むことがあります)。

あと、中に入れたものの壊れやすさは、言うまでもなく「その壊れやすいモノをどう梱包したか」が重要なのであって、一番外側がハードでもソフトでも関係ないです。

盗難の可能性も変わりません

「盗難が怖いからハードケース」という人も多いのですが、これも全くナンセンスです。

スーツケースを開けて中のモノを盗むのは、空港職員、および彼らとグルの泥棒です。

ソフトタイプのスーツケースだって、小さなナイフでは切れません。そして彼らは、そんな面倒な盗み方はしないんです。


空港に巣喰ってる彼らは、一年中 365日、あらゆるタイプのスーツケースを見ているスーツケース専門の窃盗団であり、ハードでもソフトでもすぐに開けてしまいます。

たかだかスーツケースに使われてる鍵なんておもちゃみたいな鍵なので、プロにかかればどれでもスグに開けられるんです。

むしろ「ハードタイプってことは日本人のでしょ?」と最初からバレてる分、危ないくらい。


しかも今回お勧めしているソフトタイプのスーツケースの鍵は TSA対応ロックで、ハード型スーツケースのジッパータイプに付いてる鍵と同じです。

ご存じのようにこの TSA ロックには、「万能合い鍵」が存在してます。

もしかしてみなさん、「アメリカの空港職員以外は、そんなものは持っていない。使ったりしない」などと信じてます? 

んなもん、すべての空港の泥棒が所有してます。だから、狙われたらハードだろうとソフトだろうと簡単に開けられ、盗られます。


(↑いきなり売り切れてますが、そのうち再入荷すると思います)


こんな、いいとこ尽くしのソフトタイプ・フタ型のスーツケースが、なんで日本では普及してないかというと・・・そもそも日本ではあまり売られてないからでしょう。

スーツケースの売り場を見に行っても、大きなスーツケース(70リットル以上など)では、ソフトタイプは殆ど置いてありません。あれでは、買う人も少なくなります。

ちなみに、ニューヨークはじめ欧米のカバン屋やデパートのスーツケース売り場では大半がソフトタイプなので、日本の売り場はほんとーに特殊です。

★★★

日本のスーツケース売り場で、どんなのがいいか店員さんに相談している人もいるのですが、(ハードタイプの中で選びたい時はそれで良いですが、)ソフト・ハードを併せて検討したい時は、彼らに相談してもあまり役立ちません。

なぜなら・・

スーツケース売り場の店員さんは、必ずしも海外旅行の経験が豊富なわけじゃない

からです。


私は日本でもよくソフトケースを探すのですが、店員さんに「ソフトタイプ、少ないですねー」と聞いても、反応が良くないというか、全くピンと来ない人が多いです。

たぶん、自身がソフトケースを使ったこともないし、海外ではそっちのほうがメジャーであることも知らないのだと思います。

そして、店で扱ってる商品はハードタイプばかりのため、彼らの業務知識&営業トークは、各社、各メーカーのハード商品の比較に集中しています。


実は TUMI や ハートマンなどグローバルビジネスブランドや、ヴィトンやバリーなど、高級ブランド店のスーツケースはソフトタイプがほどんどです。

つまりお金持ちやエグゼクティブは、昔からソフトタイプを使ってるんです。

ただ、これらの商品はそれぞれのショップに行かない限り、目にすることはありません。

しかもブランド品は革が使われてたり、防弾チョッキ用の素材で(無意味に頑丈に)作られているため重いのが多い。

なので今までは私も、(日本だと品揃えが少ないので)旅行の時にニューヨーク(←やたらとかばん屋が多くて安い)でスーツケースを買い替えることが多かったのですが、今使っているのは、日本のネット通販で買いました。

モロッコ旅行とスリランカ旅行のため、今年になって二回 使ったのですが、めっちゃ使いやすいかったのでご紹介です。



・サイズは 4つあり、私は大きい方から 2番目の(YU1803TS)と、3番目の(YU1802TS) を持っています。
・フタ側には、専用ハンガー付きで、スーツがきれいに収納できます。
・壁にフタを立てかけた時、中仕切りが落ちてくるのは、もう一つの中仕切りにクリップで留めれば防止できます。
・上サイトはスーツケース内部&細部の写真を多く載せており、詳細を確認するのに役立ちます。


そして、なによりすばらしいのが、

4 車輪タイプで、そのうち 2つにストッパーが付いてること


スーツケースには、車輪が 2つのものと、4つのものがあります。

車輪 2つだと「体の後ろで引っ張る」しかできませんが、車輪が 4つだと「体の横に持ちながら、押し引っ張る」ことが可能です。こっちの持ち方のほうが圧倒的に軽いんですよね。

だから(キャリーケースなら 2輪でもいけど、)重くなるスーツケースは 4輪が多いのですが、 4輪の問題は、手を離すと勝手に動き出してしまうことです。

車輪 2つの場合、他の 2つの角に車輪がないので動きませんが、4輪のスーツケース(ハードも同じ)は手を離すと自然に動くため、電車の中などでは常に押さえていないと(子供や高齢者に当たったりすると)大きな事故につながりかねません。

揺れる電車の中やエスカレーターにおいて重いスーツケースが動かないよう手で押さえておくのは、けっこうな重労働。

ところがストッパーをかけると! 
動かないんですよね。これだと手を離しても安心です。

今のスーツケースは、ソフトタイプもハードタイプも大半が 4輪ですが、いずれのタイプも車輪ストッパーがついてるものは多くはありません。これもなぜなのか、とても不思議。

というわけで、ちきりんイチオシのお勧めスーツケース。機能的には大満足です! 


なお、唯一の欠点は見かけが地味なこと。

なので、ターンテーブルの上で見分けやすくし、間違ってピックされるのを防ぐため、カラフルなスーツケースベルトやタグを付けておきましょう。

ALIFE(アリフ) HAPPY FLIGHT スクエアラゲージタグ オレンジ
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最後に

サイズが大きいとメチャ便利

滞在型の旅行も多い私は、通常サイズのに加え、ひとつ大きいもの(YU1803TS) を持ってます。

こちらはめちゃくちゃデカイですが、特別な時にはこっちのほうが便利。

たとえばこれだけ大きいと(= YU1803TS なら)親二人に子供一人の親子旅行でも、スーツケースがひとつで済むと思います。

子供連れの旅行の場合、親のスーツケースがひとつになり、現地でひとり大人の手が空くとすごいラクでしょ。


もちろん、仕事の書類や商品サンプル、撮影機材やマリングッズなどスポーツ用品をもち歩く人や、

留学や海外駐在で、一時帰国時に山ほど「現地では手に入らないもの」を運ぶという人にはこちらがお勧め。

なおこのサイズは、厳密にいえば飛行機会社の「無料預かりの縦・横・厚さの合計センチ規定」をオーバーしているのですが、

私はいまだかって、世界の飛行場の中で、スーツケースのサイズをメジャーで測っているところを見たことがありません。


基本、飛行機会社は、荷物の重量には非常に厳密です。

重量は燃料費にも影響を与えるし、バランスに影響すると安全規定にも抵触するからです。

なので途上国の小さな空港でも重量は必ずチェックされるし、重量オーバーの場合、どんなに混雑している空港でも超過料金を取られ、時には「中身を出して軽くしろ」と言われます。

なのでスーツケースがハードかソフトかに関わらず、LCCやエコノミークラスを利用される方は、こういうのを常備しておくと便利かもしれません。


一方、預ける荷物の長さなどサイズについては、いまでも飛行機会社はほぼノーチェックです。飛行場でメジャー持ってる人なんて見たことないでしょ。

というのも、釣り道具やゴルフバッグ、最近では電動車椅子やベビーカーなど、スーツケース以外でサイズが大きな荷物を預ける人はたくさんいるからです。

つまり、荷物のサイズはお金(追加料金)の問題であって、(重量のような)飛行場の安全性に影響を与える問題ではないのです。

そのためか、航空会社の地上職員が自動チェックイン機の操作を手伝ってくれる際にも、サイズに関してはスーツケースを見もせず「規定以内のサイズですか? ー YES 」のボタンを押してくれたりします。

というわけで、そこを気にする必要はあまりないとは思いますが、とはいえこのサイズは相当に大きいので、小柄な女性はよくサイズを確認してから買いましょう。

あと、LCCなど海外の飛行機会社では、最近はもちこみ荷物は別料金という飛行機会社が増えてます。そういう場合に値段が高くなる可能性はあります。

+宅配でスーツケースを送るときは、メジャーでサイズを測られることが多いので、こちらはちゃんと「サイズ通りの値段」を課されます。

まっ、通常サイズ商品でもかなりの収納力なので、通常の海外旅行ならYU1802TS で十分です。

巨大な YU1803TS が便利なのは、

・マリングッズや撮影機材を持って海外に渡航するなど、大型の荷物が多い
・子供連れで旅行するので、スーツケースの数をひとつにまとめたい
・ビジネス出張で、サンプル品などをたくさん運ぶ
・留学中、駐在中で、一時帰国時に現地に運びたいものが山ほどある
みたいな特別なニーズのある人だと思います。

ネット通販の場合、大きさはサイズ表記の他、商品番号でも確認しましょう。


1) YU1801TS ←預け荷物としては小さめ


2) YU1802TS ←通常の“大”サイズ 普通はこれ


3) YU1803TS ←出張で資料が多い人、マリングッズなどスポーツ用品を持参する人、子供連れなど荷物の多い人にお勧め。大きいので本当に便利


4) YU1805TS ←驚くほどデカイ。さすがの私も、どんな人が買ってるのかよくわからない・・・


詳細サイズは、こちらのページの真ん中あたりに表として、縦・横・奥行きが明記してあります

購入前に必ず確認しましょう。


アマゾンでも売られてますね。これは YU1803TS(大きい方)
こちらも(このエントリが話題になると)すぐに売り切れ、「入荷の目処がたってません」と表示されますが、たいてい 1週間で「在庫あり」に戻ります。

追記ですが、このエントリを読んで、糸井重里さんもこのスーツケーを買ってくださったらしく、とても使いやすいとおっしゃっていました。お役に立ててよかったですー!

★★★

さて、ソフトタイプで大きい商品、他にもあるのかなとちょっと探してみたら・・・最近は少しずつ増えてきてるみたいです。あたりまえだよね。こんな便利なんだから。

こちらは格安。ただし(上記のお勧めのと違い)ストッパーが付いてないです。サイズは大で、80リットル。


これもシンプルな L サイズで 98リットル。クリックすると、フタを空けたところの写真も見られます


今回あらたに(商品チェックも兼ねて)買ってみた Hideo Wakamatsuブランド。黒の中の赤いラインがとてもオシャレ。内部・外部のポケットも使いやすい。

かなり軽量で車輪の動きも非常にスムーズなのですが、それだけにストッパーがついてないと勝手に動いてしまうのがやや残念。

あと、ちょっと小さめなので「ヨーロッパ 12日間の旅」とかだと、ちょっと容量不足。


最後に。下記がいちばんお勧めしてる商品(ストッパー付き)の通常サイズです。

↑アマゾン

↓楽天の同サイズはこちら


その他、アマゾンでいろいろ探してみたい方は下記からどうぞ。

写真で見ると大きそうでも、中には小さめの(機内持ち込み用の)小型キャリーも含まれているので、買う前に良くサイズを確認しましょう。

→ アマゾンのソフト・スーツケースの検索結果


ハードタイプのスーツケースは本当に素敵な商品も多いので、欲しくなる気持ちはよくわかります。

でも、旅行回数の多い人、そして、「やっぱり使い勝手が大事だよね」と思われる方は、ソフトタイプもぜひご検討ください。

ではみなさま、よいご旅行を!

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